【開催報告】日本臨床歯科学会 東京支部 第2回ステップアップミーティング
2025年2月2日(日)、日本臨床歯科学会東京支部ステップアップミーティングが御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて開催された。今回は現地開催のみで行われ、会場は満席となり立ち見が出るほどの盛況であった。川手良祐先生による司会の下、はじめに東京支部長の大河雅之先生に開催の挨拶を頂戴してスタートした。今回、教育講演は「MIコンセプトによる審美修復治療」について天川由美子先生にご登壇いただき、また、一般講演には「咬合再構成症例」と題して湯川慎太郎先生、西田卓也先生の2名にご講演いただいた。
–教育講演–
「MI 審美 成功の秘訣」 天川由美子 先生 (天川デンタルオフィス外苑前)
東京SJCDや恩師である土屋賢司先生との出会い、WDCを林美穂先生たちと立ち上げた経験を交え、ご自身の歯科医師としてのラーニングカーブを思い出深い写真とともに紹介された。その後、昨年発刊した著書「MI 審美 成功の秘訣」を元に接着の基本、コンポジットレジン修復、ポーセレンラミネートベニア修復についてのポイントを多くの症例や動画とともに解説された。明日から診療に活かせる接着歯学を最大限に生かすためのコツについて、非常に分かりやすくお話ししていただいた。
–一般講演1–
「包括的な診査診断を行い,咬合再構成及び前歯部にインプラント治療を行った症例」 湯川慎太郎 先生 (市来歯科医院)
2022年レギュラーコース受講の湯川先生は、前歯における複数歯の破折を伴う症例を発表された。難易度の高いケースを低侵襲なインプラント処置によって改善されていた。複雑なケースであったため、会場からは多くの意見・質問が出され、ディスカッションは大いに盛り上がった、参加者にとって学びの多い時間となったのではないだろうか。
–一般講演2–
「テトラサイクリン歯による審美障害を伴う病的咬合に対し咬合再構成を行なった症例」 西田卓矢 先生 (姫路駅前グランツ歯科)
テトラサイクリン歯を伴うClassⅡdiv1の審美障害を有する患者に補綴的に改善させた症例を発表された。初診時は、臼歯部でのみ咬合接触している状態にあり、臼歯部の咬合崩壊が始まりつつある状態であった。
診断用ワックスアップを用いて最終的な補綴装置の形態やゴールを煮詰めたのち、上顎の基底結節をバイトさせることでカップリング獲得、アンテリアガイダンスを付与させた。
それを元にインプラント埋入を行い、プロビジョナルレストレーションにて評価された。
そこでオープンバイトレコードを用いて、プロビジョナルレストレーションを忠実にファイナルに移行された。本来ならば矯正治療を用いた方が、より無理なくできた部分も散見されたが上手く全顎治療をまとめ、患者の意向であった上顎前歯部の審美性も回復された。
最後に閉会の挨拶として、東京支部理事、松尾幸一先生にご挨拶を頂戴し、2024年度日本臨床歯科学会東京支部第2回ステップアップミーティングは盛会にて幕を閉じた。
協賛:
クラレノリタケデンタル株式会社
ノーベル・バイオケア・ジャパン株式会社
株式会社フォレスト・ワン
ソルベンタム合同会社(3M)
デンツプライシロナ株式会社
Ivoclar Vivadent株式会社
株式会社モリタ
カボプランメカジャパン株式会社
株式会社松風
科研製薬株式会社
アサヒプリテック株式会社
大信貿易株式会社
株式会社ジーシー
株式会社東京歯材社
クインテッセンス出版株式会社
株式会社World-CleanAir(ProtectONE)
株式会社SCOグループ
YAMAKIN株式会社
平素より賛助のご協力ありがとうございます。