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〜開催報告〜 日本臨床歯科学会 東京支部 第2回Webステップアップミーティング

今回のステップアップミーティングでは一般講演にて3名の先生方にご登壇頂きます。 斎藤隆輔先生にはブラキサー患者に対し、半調節性咬合器のシフト角の調整やプロビジョナルの調整を工夫し最終補綴に至った咬合再構成症例を発表して頂きます。 宮本英欧先生には症例を通じてIOS Facial Scanを駆使したデジタルを用いた包括的歯科診療の治療ステップについてご発表頂きます。奥田浩規先生には MIを背景に機能・審美を考慮し治療オプションとして矯正、歯周形成外科、ラミネートベニアを選択した咬合再構成症例を発表して頂きます。

ご発表頂く先生方は秋田県、沖縄県、兵庫県でご開業されており、「SJCDプチ全国大会」と言っても過言ではない程、非常にハイレベルな症例が全国から集結いたしました。会員の皆様が症例を通じ白熱したディスカッションを繰り広げる事ができ、素晴らしい大会となる様委員会一同全力で準備して参ります! 皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

〜〜 開催報告 追記 〜〜

124()12時より御茶ノ水ソラシティーにて東京支部Webinerステップアップミーティングが開催された。今回の視聴者は169名とのことであった。演者の先生や会場で準備を行なっている委員会の先生は、会場に入られる前に手洗い、うがい、アルコール消毒をしていただいて検温をして問題ないことを確認してからの入室し、感染対策を徹底し運営しておられた。今回は川手良祐先生の司会でスタートされた。まずはじめに東京支部副会長西山英史先生よりあいさつがあった。広島での合同例会の1位に東京支部の綿引先生であったこと各々支部のプレゼンターたちが素晴らしかったことを話された。また本日の発表される先生方がそれぞれ秋田、大阪、沖縄の先生だったため、先日開催された合同例会に通づるものがあるとのお話を頂いた。

一般講演1

 ブラキサー患者へ咬合再構成を行った症例

 斎藤隆輔先生(さいとうデンタルクリニック)

 座長:山口宜伸先生

前歯が欠けた、咬むと痛いという主訴で来院された患者に対して咬合再構成を行ったケースについて発表された。

Frank.M.Spear先生の分類を用いながら補綴治療で対応していく流れに添い、顔貌からインサイザルエッジポジションを決定し、上顎咬合平面を決定した後中心位で下顎位を合わせ、その後修復治療を最小限の挙上行うという治療を進められた。

ブラクサーの患者に対して機能的に安定する形態を模索するためにプロビジョナルを試行錯誤し、一時あったクローズドロックも解消する形態へとたどり着いた。またインプラントやMTMを用いてバーティカルサポートの確立やディスクルージョンも確立し、前方、側方チェックバイトやカスタムインサイザルテーブルを用いて、見事にジルコニアクラウンでのファイナルレストレーションへと移行された。現在術後3年経過しておりナイトガードにてしっかりとしたブラキシズムへのコントロールを行われたいた。

一般講演2

 永久歯欠損がある歯列に対し矯正及び修復治療で対応した1症例

 宮本英欧先生(那覇デンタルクリニック)

 座長:武川泰久先生

歯並びを治したいとの主訴で来院した患者に対し矯正治療を用いた症例を発表された。

ケースとしては典型的な叢生で、様々な診断の中で短縮歯列にする計画を立てご自身で矯正治療まで手掛けたとの事だった。

顔貌からはリップサポートが不足しており矯正のゴールとしてはⅠ級関係を目指しながら最終補綴ではラミネートベニアにて修復を計画され治療がスタートした。

口腔内は下顎前歯が1本分先天欠損していたため左側に歯牙が近心傾斜をしており、右側へのバランスを整えながら上下共にアーチを整え矯正を終了した。

その後、最終補綴に移行する際に再評価を行ったがインサイザルエッジポジションは矯正終了後にも後退位にありラミネートベニアでの修復にあたり必要な修復シミュレーションをデジタルにて計測してから形成・印象採得を行い綺麗にセットされていた。

一般講演3

  Esthetic Rehabilitation utilizing  

 Orthodontic treatment & Laminate veneer restoration

 奥田 浩規先生(奥田歯科医院)

 座長:中村茂人先生

大阪支部の注目株である奥田先生の発表は、日常臨床で来院された患者としては手をつけたくないようなブラクサー患者をフルマウスリコンストラクションにて仕上げた症例を発表された。

患者さんはすり減った前歯の審美障害を主訴に来院され明らかに咬合力の強そうな顔貌であったため、セファロや診断用wax upから最小限の咬合挙上を行いLOTの後にラミネートベニアとオクルーザルベニアを用いて治療を行う計画を立案された。

一つ一つの治療ステップを供覧されたが、それぞれの治療が丁寧でとても綺麗だったことがとても印象的であった。ディスカッションとして咬合高径を上げるべきだったのか、LOT後の歯冠長延長術のタイミングなどが上がり非常に盛り上がるケースプレゼンテーションとなった。

今回は午後からスタートし、症例に対するディスカッションの時間を長く取った構成で会が進行されとても充実した1日となった。最後にディスカッションの熱気も残る中、副会長の北原信也先生が閉会の挨拶をされ第2回ステップアップミーティングは終了した。


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