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【開催報告】日本臨床歯科学会 東京支部 Web ハイジニストミーティング

 

ー 教育講演 ー

「オーバー40だから伝えたいあれこれ」

貴島 佐和子

 

〜〜開催報告〜〜

2023年10月29日(日)日本臨床歯科学会(以下SJCD)東京支部 認定衛生士臨床技術向上講習会 Webハイジニストミーティングが、御茶ノ水トライエッジカンファレンスにてリモート(Zoomウェビナー)方式で開催された。

初めに岡口守雄先生(SJCD東京支部理事)による開会の挨拶の後、司会進行に杉山幸菜氏と岡野莉沙氏(新百合ヶ丘南歯科)を迎え、貴島佐和子氏が登壇し「オーバー40だから伝えたいあれこれ」と題した講演は、40年以上の長期症例を元に視聴者とのディスカッションを交えた活発的な内容となっており、貴島氏のサポートも兼ねて土屋和子氏にも参加していただく形で進行された。

まず第1部に、デンタルハイジーン2016年7~12月号6ヶ月間に渡る天野敦雄先生と共に書かれた掲載内容に沿って話された。歯肉炎の進行度合いに対しプラーク付着量が比例しないケースにどの様に対応したかや、デンタルIQの低い無口な糖尿病患者とのコミニュケーションを密に取ったケースなど、掲載内容には書かれていない日常診療のヒントになる活きたお話しをして下さった。

続いて第2部は、本年度パシフィコ横浜で開催された日本国際歯科大会での講演内容についてお話しされた。一人の繊細な女性患者のケースをメインに貴島氏がどの様に奮闘したかを話されたのだが、第1部でも触れられた様に患者が糖尿病や癌など様々な病気に直面した時に、歯科衛生士としてその方々の健康寿命を伸ばす為にもOHI(Oral Hygiene Instruction)を通した生涯メンテナンスがとても大切だと熱く語られた。歯科知識のアップデート、歯科衛生士としての技術の向上、そして患者を思う心。この3つで患者の信頼を得ることが出来るのだと教えて下さった。

最後の第3部は第1.2部にお話しされた内容についての質問や、ウェビナーが日々感じている疑問についてお答え頂く形で進められた。歯周炎が不潔性から来るものなのか感染性によるものなのか、またはバイオフィルムが低病原性もしくは高病原性のどちらなのかを見分けるのにどの細菌検査を使って患者のモチベーションまでも上げているのかや、インスツルメントのメンテナンスにおいて毎日のシャープニングをどんな風に行なっているか。そしてオススメのエキスプローラーと合わせて、歯石探知の上達のコツツのアドバイスなどなど・・多岐に渡って惜しみなくお話して下さった。

また貴島氏と土屋氏が当時を振り返ってお話しされている様子を垣間見れたのは本講演のもう1つの見どころだったのではないかと思われた。会場内外より沢山の質問が寄せられ、笑い声の絶えない優しさ溢れた実りある貴重なディスカッションとなった。

次回2024年度ハイジニストミーティングは、7月7日(日)萬田久美子氏を講師に迎え開催予定である。

東京SJCDハイジニストミーティング

委員会 長田房子


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