1980年代始めに「S.J.C.D.:Society of Japan Clinical Dentistry 」という名称を、今は亡きDr.Raymond Louis Kim より戴き、以来30年という年月を経て、スタディクラブ、(東京,大阪)S.J.C.D.は現在に至る。我々がS.J.C.D.を組織して以来、Basic Data Gathering & Problem List Making:基礎資料の収集及び問題点の拾い上げを行い、さらに順序立てた治療計画を行うという、日常臨床における重要なプロセスについて、学び、啓蒙し、その項目や、表現方法等を随時、改良し現在に至っている。このプロセスを励行することが我々「S.J.C.D.」の目指すところであり、またこのことにより、誰もが平易に共通言語及び表現を用い、症例の検討を重ねることができ、臨床レベルを向上させるための研鑽を行って来られたのではないかと思う。 近年、診査機器の発達により、診断精度が上がり、(C.T.やM.R.I.などの歯科への積極的な応用)また治療機器や治療術式にも格段の進歩が見られ、(Cad/Cam の応用、治療材料の向上)複雑な治療の必要な症例に、積極的に取り組めるようになってきたように思われる。 今回、長期症例の呈示による、順序立てた治療計画の可否、及びここれからの歯科治療に不可欠な診査法や、治療の方向性などについて話したいと思う。
「The Functional Esthetic Restoration」
DENT CRAFT STUDIO 土屋覚