歯科スタディーグループ東京SJCD

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☆ Society of Japan Clinical Dentistry ☆
2011年度 東京SJCD第1回例会・懇親会ご案内
 

東日本大震災後、被災された先生方のご苦労は想像にも耐えません。皆様もご心配だと思いますが、SJCDとしましても出来る限りのバックアップを開始しました。このような厳しい状況ではありますが東京SJCDは新会長日高豊彦先生の下、新たな体制でスタートします。今回はインサービストレーニングとして、JIADS理事長・宮本泰和先生より歯周再生療法についてのお話しを頂きます。午後の部は4名の会員によりますケースプレゼンテーションがあります。来年の合同例会を目指し白熱したディスカッションが期待されます。例会終了後は懇親会も行われますので、皆様お誘い合わせの上、多数のご参加をお待ちしております。

 
日時 : 2011年5月29日(日)10:00〜17:30  受付開始 9:30
会場 : 都市センターホテル/コスモスホール3F
懇親会会場 17:45〜 / 都市センターホテル オリオン5F 
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-4-1  TEL 03(3265)8211
 
- 講演 -
「歯周再生療法を成功させるための診断とテクニック」 宮本泰和先生
 
- ケースプレゼンテーション -
 
「真の咬合を探求する〜許容性というベールをはがす〜」 伊藤薫紀先生
「Cephalometric Analysis for Restorative Dentistry」 構義徳先生
「インプラント周囲にRidge Augmentationを行った一例」 栗原一雄先生
「軟組織を含めた審美性を考慮した上顎前歯部インプラント治療」 中田光太郎先生
 
 
「歯周再生療法を成功させるための診断とテクニック 」 宮本泰和先生
近年のインプラント治療の進歩により、歯周病罹患歯は安易に抜歯され、インプラントに置換される傾向が強い。しかし、21世紀に入り、歯周再生療法の進歩は目覚ましく、とくにエナメル基質タンパクによる再生療法の進歩により歯の保存の可能性は大きく広がっており、抜歯の基準も変りつつある。歯周病罹患歯をインプラントに置換する前に、今一度、歯の保存の可能性について検討すべきである。歯周再生療法を成功に導くためには、患者の選択、骨欠損の形態と位置、軟組織の状態、再生材料の選択、術者の技術などが影響すると考えられる。  患者の選択においては、プラーココントロールの状態、喫煙の有無、全身疾患の有無などが大きな影響を及ぼす。局所においては、咬合性外傷の診断と対応が重要であろう。
骨欠損の形態を術前に把握しておくことは非常に重要である。近年の歯科用コーンビームCTを用いることにより、より正確に骨欠損形態の診断が可能となり、治療戦略が立てやすくなってきた。また、治療後の再評価にも有効である。
軟組織の壊死や退縮は、再生のためのスペースを小さくしてしまい、その結果アタッチメントゲインが少なくなる。初期治療で軟組織の収縮を最小限にすることや、軟組織の状態によって歯間乳頭部の切開のデザインを変えることも重要である。
また、骨欠損の形態や軟組織の状態によって、骨移植材/メンブレンとの併用を考慮することも必要であろう。
再生療法は、術者の技術的影響が多いとする報告がある。特に、切開・デブライドメント・縫合などの技術的な工夫により、再生療法の成功率は大きく変わると考えられる。個々の術者の習熟曲線に応じたトレーニングが必要である。
このように、エナメル基質タンパクを用いた再生療法を中心に、再生療法を成功に導くための診断とテクニカルポイントについて述べてみたい。
 
「真の咬合を探求する〜許容性というベールをはがす〜」 伊藤薫紀先生
ナソロジー時代には熱く咬合が語られてきたが、ここ数年咬合が論ぜられる機会が極めて少なくなってきた。 それは、人の許容性のために症状が消失したり、出現したりすることが真の咬合というものを見えなくさせてしまっているからでないかと思われる。 周知の通り、咬合は生体を維持する上で非常に重要であり、真の咬合とはいったいどういうものなのかという事は、これからの歯科界においても最重要課題であるはずである。 そこで、天然歯列及び天然歯牙形態をよく観察することにより今までの咬合の概念とは異なる見地より、ある仮説を立ててみたので、その概念を論じ御意見を承りたいと思います。
 
「Cephalometric Analysis for Restorative Dentistry」 構義徳先生
日々の歯科診療の中で、常に何故こうなったのかと考え ている内に、さまざまな要因が頭の中を駆け巡り、結局答えを出せないまま、同じような治療を繰り返していました。 そこで、セファロなどを利用して、少し違った角度で、来院している患者さんや、いつも行っている治療をみてみると、さまざまな骨格、咬合平面、咬合高径のバリエーションに気づき、その部分に焦点を合わせて、補綴修復治療を行った場合、どのようになるのかという事を、1つの症例を通して検証してみたいと思います。
 
「インプラント周囲にRidge Augmentationを行った一例」 栗原一雄先生
審美的要求がある部位においてインプラントを活用する事は有効であるとともにその煩雑さも現在知られているところである。前歯部におけるインプラント治療においてはインプラント体の選択を含め考慮しなくてはならない事が数多くある。そして審美的要求がされる部位において硬組織ならびに軟組織のマネージメントは必須であり、非常に大切なテクニックとなっている。硬組織のマネージメントにおいてはインプラント埋入前又は同時に行う事が多いが軟組織のマネージメントにおいては術後に行う事が可能となる。それ故に最終的な結果を想定しやすく適切な手技、方法を用いる事で長期的に安定させる事が可能となってきた。本症例においては硬組織ならびに軟組織両方のマネージメントを計画的に行ったが、今回はインプラント埋入後にマイクロスコープを用いてインプラント周囲に軟組織を移植したポイントにフォーカスをあわせ症例を発表する。
 
「軟組織を含めた審美性を考慮した上顎前歯部インプラント治療」 中田光太郎先生
インプラント治療における審美性の追求は、いまだ多くのインプラントロジストの心を捉えて離さない。その理由は多くのファクターが互いに相関し、その一つでも欠けると結果が大きく左右され、理想とするゴールへたどり着けない難しさにある。とくに審美的に重要な部位においてはZetu,Wangらの「Esthetic Triangle」の概念(2005)が示すように、硬軟組織をできうる限り保存し、また必要な部位には硬組織、軟組織の造成を行い、そのうえで高度な補綴の技術を応用できる事で初めてインプラント治療における審美性は達成されうる。まさに軟組織を含めた機能・審美性の回復、獲得がより求められるようになってきた近年の潮流において、インプラントの審美性を向上させるために新しい軟組織造成の術式が種々提案されている。
今回は、審美領域において、歯周形成外科の手法を応用し必要な部位に必要量の軟組織を造成するインプラント治療における軟組織の形成外科処置について症例提示し、考察を行いたい。そして、達成したい審美的ゴールへ向けて、一連のインプラント治療のタイムテーブルの中でどのような周囲組織のコントロールを行うのが適切であるかを検討してみたい。
 
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